犯罪自慢、自殺配信、見せしめ殺人…不穏なオンライン投稿に見るネットの暗黒面

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スマホの普及によりインターネットは現代人の生活に欠かせないものとなりつつあります。
ネット上にはSNSをはじめ、あらゆるウェブサービスがリアルでは出会う機会のない人々とのコミュニケーションを可能にしてくれる。便利で有り難い存在です。

しかし当然ながら、オンライン上で行われる全てのやり取りが明るく楽しいものであるわけがなく、時にむきだしの悪意や深い闇に遭遇する事もあります。

今回は本来人目に晒すべきではない不穏な『何か』をネット上に投稿し、世間を騒がせた6つのケースをご紹介します。

※閲覧注意※
記事中の画像・文章の中には人によっては気分を害される可能性のあるものが含まれています。閲覧は自己責任でお願いします。

1. Obdulia Sanchez

-無謀運転の末に死なせた妹の死体をライブ配信した女-

2017年7月、当時18歳のオブドゥリア・サンチェスはカリフォルニア州ロスバニョスで14歳の妹とその友達を後部座席に乗せた車を運転しながらInstagramのライブ配信を行っていた。
ハンドルから両手を離した状態でスマホのカメラに向かって車内に流れる曲を口ずさみつつ踊る、という無謀な運転を続けた結果、有刺鉄線のフェンスに突っ込み車両は横転。
シートベルトを着用していなかった後部座席の妹、ジャクリーン・サンチェスは衝撃で車外に投げ出されて即死した。

自分は怪我もなく無事だった姉オブドゥリアは、ここで更に常軌を逸した行動に出る。
無残にも頭が額から真っ二つに割れ、地面に力なく横たわる妹の姿を撮影し、配信し続けたのである。車でジャクリーンの隣に座っていた友人が自らも足に怪我を負いながら必死に助けを呼ぼうとしている傍らで、遺体を激しく揺すぶりながら姉が口にした言葉は耳を疑うようなものだった。

”妹を殺しちゃったけど、どうでもいいわ。刑務所送りになるのはわかってるけど、どうでもいい。ごめんね、ベイビー。”

後に、事故当時のオブドゥリアはアルコール、マリファナ、コカインの影響下にあった事が判明。危険運転致死傷罪とchild endangerment(児童を危険に晒す行為)の罪に問われ、2018年に懲役6年の実刑判決が下った。

《仮釈放、そして再逮捕》

2019年9月に模範囚として早々と仮釈放されていたオブドゥリア・サンチェスだったが、それからひと月も経たずに再逮捕された。
取消し済の免許証で車を運転していたところを警察官に見咎められたオブドゥリアはそのまま車での逃走を試みたものの、途中で再び衝突事故を起こし、現行犯逮捕となったのである。また、車内からは弾丸の装填された45口径の拳銃とマリファナと思われる薬物が発見された。今後、違法な銃の携帯と弾丸の所持、無効な免許証の使用、及び警察からの逃走等の罪に問われるものと見られる。

【動画】

18-year-old woman arrested after live streaming crash that left her 14-year-old sister dead

(ニュース映像)

2. David Michael Kalac

-殺害した恋人の全裸遺体を撮影して4chanに投稿した男-

デイヴィッド・マイケル・カラックは2014年11月4日、バーから帰宅後に当時同棲中だった恋人のアンバー・リン・コプリンを殺害。その全裸遺体を撮影し、匿名画像掲示板4chanに投稿した。
以下は画像と共に投稿された本人のコメント。

”人を絞め殺すのは映画で見るよりもずっと大変だって事がわかったよ。”

”これから数時間のあいだ、ワシントン州ポートオーチャードのニュースをチェックしててくれ。彼女の息子がもうすぐ学校から帰って来る。遺体を発見して通報する筈だ。俺はただ見つかる前に画像をシェアしたかっただけ。
十分本物っぽく見えるBBガンを買った。奴らが来たらそいつを持ち出すつもりだ。それで警察の手によって自殺することになるだろう。疑う気持ちはわかるよ。とにかくニュースをチェックしてくれよ。俺の携帯はもう捨てなきゃいけないからさ。”

カラックの予想通り、遺体は殺害から1時間後に学校から帰宅した被害者の13歳の息子によって発見された。
コプリンの車を使って既に現場を離れていたカラックだったが、19時間後にその車が警官の目に止まり、追跡が開始される。渋滞の中をすり抜けて一旦は逃走に成功。車を捨てて逃げたものの、その後自首している。

バーでビールとウォッカを飲んでいたカラックは殺害当時には酩酊状態だった。弁護側はカラックの行動は重度のアルコール中毒によって引き起こされたものであり、計画殺人ではないと主張。
しかしその殺害方法はといえば、最初は素手で、その後靴紐で首を絞めてから鈍器で殴りつけるという念の入ったものであり、更に死後に服を脱がせて全裸にした上で何度も角度を変えて遺体を撮影するなど、発作的な犯行とは考え難い部分が多かった。
また前日に二人の口論を息子が聞いていたこと、被害者が浮気していたという主張などからも計画性有りと判断され、カラックは第一級謀殺罪で起訴された。

被害者の息子が第一発見者となるだろう事を認識していながら遺体を放置、完全に削除する事が不可能なインターネット上に遺体画像を投稿して遺族に一層の苦しみを与える等、犯行後に取った行動の悪質性や本人に反省の色が見られない事も考慮され、2017年5月16日、デイヴィッド・マイケル・カラックは懲役82年の実刑判決を受けた。

3. Katelyn Nicole Davis 

-自殺をSNSにライブ配信した12歳の少女-

2016年12月30日、12歳の少女ケイトリン・ニコール・デイヴィスがジョージア州シダータウンの自宅前の庭から、木に首を吊って自殺する様子をライブ配信して全米に衝撃を与えた。

約42分に及ぶその動画はライブ配信アプリ”Live.me”を利用してFacebook上で配信され、瞬く間にネット上で拡散した。
動画の中でケイトリンは自殺の準備をしながら謝罪を述べ、20分が経過したあたりで”Goodbye”と囁いたのを最後に踏み台にしていたバケツを蹴って首を吊った。

しかし、何故彼女は12歳という若さで自ら命を絶つという選択をするに至ったのだろうか?

生前のケイトリンは熱心なブロガーであり、複数のSNSに動画も多く投稿していた。
12歳という年齢よりも大人びて見えるのはメイクのせいだけではなく、若くして苦労の多い生活をしていたせいもあったかもしれない。


ケイトリンの住んでいた家の様子。右下はケイトリンの部屋の壁。大きく穴が空いているのがわかる。

住居はボロボロに老朽化したトレーラーハウス。カビだらけの部屋で(水道管の漏水の為)水浸しの床に直置きした古いマットレスで寝るしかなく、壁には外まで通じる穴が空いている―動画には端々から生活環境の悪さが窺える中、親たちの代わりに甲斐甲斐しく幼い異父弟妹の世話をするケイトリンの姿が残されている。

【動画】

Katelyn – Diary of a broken doll (Documentary)

ケイトリンの過去の投稿を編集した動画。
以下に29:25~のメッセージを引用・翻訳する。

”―落ち込んでいる人、この動画を見てたら私にDMを送って。力になるから。それがどんな気持ちか私にはわかる。何も心配しないで。何もかもうまくいくわ。あなたなら戦える。
悪魔が頭の中に入り込んであなたを打ち負かそうとしてるだけなの。そいつの思い通りにさせちゃだめ。明るく、笑って。必要なら大声で叫べばいい。「もうこんな事はやめる!」ってね。
もしひどく傷ついてるなら、私に連絡をちょうだい。自傷行為はしないで。これはあなたのせいじゃないんだから。私が力になるわ。あなたはそんな目に遭わなくていいのよ。”

自身も自傷行為とODの末に精神科へ入院を余儀なくされる程の重度の抑うつ状態を経験しながら、悩む人々の力になろうとメッセージを送っていたケイトリンの姿からは、その葛藤がひしひしと感じられる。

動画では他にも薬物中毒の母親との衝突や学校で受けたイジメ、自分の事を全く気に掛けない実の父親の事なども語っているが、死後に一番注目を集めたのが自殺の3日前に投稿されたブログ記事だった。
そこには、継父から身体的、精神的、性的虐待を受けたと記されていた。更に継父は彼女に対し「何の価値もない売女」「ロープで首を括れ」という冷酷極まりない言葉を投げかけたという。

彼女の話が真実かどうか、自殺に至った本当の理由が何なのか、本人が亡くなっている今となっては誰にももう知る術がない。捜査が行われている様子もないという。
しかし、生前にこれだけ多くのサインを発していたにも関わらず、実生活において救いの手が差し伸べられなかった事実に衝撃を受け、ケイトリンの為に正義を求める人々の声がネット上には今も数多く存在している。

4. Maria Del Rosario Fuentes Rubio

-市民ジャーナリストを誘拐の後に殺害し、見せしめに本人のSNSアカウント上で遺体画像を晒した恐るべき麻薬カルテルの犯罪-

メキシコのタマウリパス州レイノサで総合診療医師として働く36歳の女医、マリア・デル・ロサリオ・フエンテス・ルビオには、家族も知らない別の顔があった。

麻薬戦争の渦中にあるメキシコで、米国と国境を接するレイノサもまた、カルテルによる暴力的支配が横行する都市のひとつであった。
市民ニュースサイト”Valor por Tamaulipas(タマウリパスの勇気)”を運営し、麻薬カルテルの犯罪を追求する市民記者―それがフエンテスのもう一つの顔だった。
そして、カルテル絡みの事件は報復を恐れてまともに報道されない事から、フエンテスは知らずに巻き込まれる市民を少しでも減らそうと、Twitter上で@Miut3というアカウントで”Felina”と名乗り、銃撃戦が発生すればその場所を避けるように警告するツイートを発していたという。

2014年8月16日、そんな勇気ある彼女のツイッターアカウントに一人の女性の画像が投稿された。1枚はカメラを強張った表情で見つめる女性の画像、そしてもう1枚は頭部に受けた銃創から血を流しながら地面に力なく横たわる同じ女性の画像だった。


画像に添えられた文にはこう記されていた。

”今日私の人生は終わりを迎えます。”

”私が言えるのはこれだけ。同じ過ちを犯さないで。”

”あなたが考えているよりも彼らは近くにいる。”

画像の女性はマリア・デル・ロサリオ・フエンテス・ルビオ自身であった。彼女は15日に職場付近で武装グループに誘拐されていた。一連の投稿はフエンテス自身の携帯電話からされており、本人殺害後に犯人グループが見せしめとして行ったものと見られる。

カルテルの犯罪を追及しようとする者は一介の匿名市民記者ですら探し出し、容赦なく殺す。そして活動の場である本人のツイッターに遺体画像を晒すというこの徹底した冷酷かつ卑劣な行為に、メキシコの麻薬戦争の闇の深さが垣間見える。

5. Qin(名前未公表)

-殺害した恋人の遺体に添い寝しているセルフィーをSNSに投稿した男-

2015年に中国最南端に位置する南寧市で、キンという男が交際していたリンという女性を殺害し、遺体に添い寝して撮ったセルフィーをWeChat(微信)上で友人と共有したところ、一気に拡散。閲覧者からの通報により警察が大規模な捜査を開始。投稿から僅か9時間後にキンは逮捕された。

投稿文には中国語でこう書かれていた。

”自分勝手な愛を許してください!”

二人はもともと喧嘩の絶えないカップルだったらしく事件当日も揉めていて、それが殺人事件にまで発展してしまった不幸なケースのようだが、下の名前も公表されておらず、続報もないので詳細は不明。

6. Sherry Bray & Christopher Ashford

-飛行機墜落事故で死亡したサッカー選手エミリアーノ・サラの遺体写真を不正に入手、SNS上に流出させた2人組-

アルゼンチンのサッカー選手、エミリアーノ・サラは2019年1月19日にカーディフへ向かうための小型飛行機に搭乗。その後機体ごと消息不明となり、大規模な捜索の末、2月3日に墜落した機体と共にイギリス海峡で遺体が発見された。
突然の悲劇的事故は大々的に報じられ、28歳という若さで夭折した前途あるサッカー選手の死に多くの人々が衝撃を受け、哀悼の意を表した。

しかしこの遺体発見から僅か数日後、ネット上にある画像が出回り、さらなる衝撃が走る事になる。検視台の上に載せられた損傷の激しいその遺体の画像は、はっきりと写った腕のタトゥーがサラ選手のものと一致していた事から、警察が捜査する事態に発展。最終的に男女2人が遺体画像流出に関わったとして逮捕された。

シェリー・ブレイ(48歳)とクリストファー・アシュフォード(62歳)の2人は勤務先であるカメラセキュリティーサービスの会社で(取引先である病院で行われた)検視解剖の様子を不正に閲覧。サラ選手ともう一人別の男性の遺体をスクリーンショットで撮り、それをフェイスブック・メッセンジャーで家族や知人に送信した事を認めた。
突然の死の衝撃も冷めやらぬ中での、遺族の心情を全く配慮しない行為に対してサラ選手の妹であるロミーナさんは「このような行為をするような邪悪な人々が存在するとは信じられませんでした」と、法廷で読み上げられた声明において怒りをあらわにしている。

コンピューター不正使用と司法妨害の罪に問われ、ブレイは懲役14ヶ月、アシュフォードは懲役5ヶ月の判決を受けた。

以上、6つの不穏なオンライン投稿に見るネットの暗黒面まとめでした。

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