動物の雑学~産みの苦しみハンパない!出産がエクストリームな動物たち

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人間の出産って何でこんなに苦痛なんだ!と妊娠・出産経験のある女性の皆さん、一度は思った事があると思います。
実際に自然界で唯一、直立二足歩行が可能な哺乳類である人間の出産は特殊で、胎児の頭が大きい為に痛みも激しいと言われています。

……しかし!この世にはそれを上回る産みの苦しみに耐えなければいけない種が存在した!

今回はそんな出産がエクストリームな動物たちをまとめてみました。

1. キーウィ

ニュージーランドの固有種で国鳥でもあるキーウィは、巨大な卵を産む事で知られている。
キーウィの卵は、実に母親の体重の20%にも及ぶ(人間の子供は約5%)。
それだけ巨大な卵の産卵は当然ながら苦痛を伴うが、メリットもあるようだ。
大半の鳥の卵は黄身の比率が35~40%であるのに対し、キーウィの場合は65%と高い。その豊富な栄養によりキーウィの雛は羽が生え揃った状態で孵化し、数日で自力で餌を探し始めるため、親鳥が餌を与える必要がないのだ。

【妊娠中のキーウィの骨格標本画像】

🔥 Kiwi skeleton with the egg inside (yes this is real) from Damnthatsinteresting

2. マツカサトカゲ

【動画】


※(出産シーンは2:45~)

オーストラリアに生息するマツカサトカゲは卵胎生だ。
つまり、体内で卵を孵化させてから出産する。
一度に1~2匹を出産するが、2匹の場合、合計した子供の体重は母親の3分の1にも及ぶ。
これは人間で例えると7歳児を出産するようなものだというから、想像を絶する。

3. ヤマアラシ

ヤマアラシの子供は、身を守るための武器である針を完備した状態で生まれてくる。針は母親の胎内にいる間は柔らかく、一旦外の空気に晒されると硬度を増す。
しかしこの針がやはり大きな問題となる事がある。子供が逆子で生まれる場合だ。針が母親の産道に突き刺さり、そのまま抜けて残ってしまうのである。

4. ハダカデバネズミ

地中に大規模なコロニーを形成し、哺乳類でありながら真社会性を持つ数少ない齧歯類ハダカデバネズミ。コロニーには蜂と同じく女王が存在し、妊娠出産はその女王のみが行う。
通常1度に10~15匹程度の子供を産むが、その数は出産回数と共に増加して行く傾向にある。妊娠出産を繰り返す度に少しずつ椎骨の間隔が空いていき、全盛期には一度に33匹の子供の出産を可能にするという。

1匹ずつはほんの豆粒サイズだとしても、33匹続けて出産するとなると……単独でコロニーを維持する数の子供を提供する、女王というのは相当にタフなポジションのようだ。
ただ育児に関しては群れの働きネズミがやってくれるので、その点は楽かもしれない。

【妊娠中の女王ネズミの動画】

A naked mole rat queen

5. ブチハイエナ

メスの生殖器が特殊なブチハイエナの出産は、その特殊さ故の苦痛がつきまとう。
まず、ハイエナのメスは見た目でメスとわかりにくい。何故かと言うと、擬陰茎(pseudo-penis)と呼ばれる男性器様の性器(実際は陰核の発達したもの)を持っているからだ。その長さはなんと約18cmにも及び、排尿・交尾・出産と、全部この擬陰茎を通して行う。

男性器の先から子供を生み出すことを考えてみてほしい。無理!裂けちゃう!と、男性陣は背中が寒くなるのではないだろうか。
ご想像通り、出産時にこの擬陰茎は裂けてしまう事が多く、激しい苦痛を伴うだけに留まらず、命の危険さえあるのだ。
特に出産経験のないメスにとっては危険度が高く、初産で命を落とす確率は15%にも及ぶという。それを乗り越えると2回め以降の出産は若干楽になるようだが、それでも激痛は避けられないだろう。

【ブチハイエナの出産動画】


※人によっては閲覧注意

どの生き物も当たり前にやってるけれど、生命を生み出すって本当に大変ですごい事なんだと改めて考えさせられた、エクストリーム出産まとめでした。
……まあ、人間はその後子供が自立するまでがまた大変なんですよね。

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